ハーフソールとつま先補修参考事例 *随時更新しております。
ハーフソールついて
靴底に縫い目がある靴で、その縫い目が擦り切れてしまうと、なかには簡単に
剥がれてきてしまう靴というのはあります。製法にもよりますが、例えばウェルテッド製法の
靴の場合ですと、ソールが接着されている範囲というのはごく僅かですし、
そもそもソール交換し易いように作られている靴ですので、剥がし易いように
ソールが仮留め程度の製品もあります。その場合ですと、底縫いが切れないような
予防処置があらかじめ必要かと思います。
婦人靴の場合ですとそのほとんどが、セメンテッド製法と云われる
接着のみで固定されておりますので、その接着はしっかりと行われております。
しかし、婦人靴の場合は華奢に見せる為に、ソールがかなり薄い設定になっております。
海外製品の革底ですと、一日履いただけでつま先が…という製品もあります。
ですので、長く大切に履かれたい場合等は、新品時点でハーフソールを
施す事がお勧めであります。
ハーフソールを取り付ける事でソールの厚みが増し、
足裏への衝撃が和らぐ効果もあります。
紳士、婦人靴でその役割は多少異なりますが、
底面の補強/糸切れ予防/滑り留め/雨シミの予防などが
ハーフソールを取り付けるメリットかと思います。
ちなみに雨シミ予防とは、革底の状態ですと路面の汚れた水を革の繊維が
(または底縫い部分で)毛細管現象で吸い上げてしまい、
アッパーとソールとの境目で雨シミを作ってしまい、後にこれは革の割れの
原因になります。ハーフソールを取り付ける事でこれらに予防効果があります。